天道がよくわかる本
23 九玄七祖
九代の子孫と七代の先祖
私たちは今、ご先祖さまや一族の代表として、また過去世の集大成として天道を行じています。したがって私が天道を行じて積んだ徳はご先祖さまや子々孫々へと配分され、一族を潤わせます。
「一子成道せば九玄七祖がことごとく救われる」と言われますが、これは一人の子が成道すれば九代の子孫と七代の先祖も共に救われるという意味です。 そこでこの九玄七祖を単純に計算してみると直系の血族だけでも七代のご先祖さまは二五四人、そして九代の子孫は一人が二人づつ子供を残したと仮定して一〇二二人となり、合計で一二七六人となります。
また子孫を残さなかったとしても一族として見れば多くのご先祖さま、子孫と共にあります。すなわち子孫とはご先祖さまの生れ変わりでもあり、自分を取り囲む霊団は、全て先祖代々の一族に他なりません。したがって、そのご先祖さまの中には子孫となるはずだったもの、さらには前世の自分自身も含まれているのです。
先ほど、七代先までのご先祖さまの数は二五四人と申しましたが、もしもこの中の誰か一人が居なかったとしても、また子孫を残す前に亡くなってしまったとしても、今の自分はこの世には存在していないわけです。それを考えると、今の私をこの世に送り出すためにどれほどご先祖さまが苦労されてこられたか、そして今の私がいかに大きな一族の期待を背負っているかが分かるはずです。ご先祖さまが子孫を世に出すために作ってしまった罪も多いと思います。その結果として今地獄で罪の清算に苦しむご先祖さまも居るのです。そしてその苦しみは今の私に直接影響してくるのです。一族代々のご先祖さまの作ってきたものが今の私に全て集約され、また私の行ないの善し悪しの結果は先祖代々、そして子々孫々へと影響していきます。ゆえに先祖供養は全ての供養の基本であり、特に地獄、餓鬼へ堕ちたご先祖さまへの仕送りは、仕送りする私自身のためなのです。特に地獄の第十殿は地獄において最も厳しい所であります。毎年焚かれる閻魔天王護摩供によって、地獄第一殿から第十殿の浄化が行なわれ、同時に全ての霊界と繋がる轉輪所を浄化開放したことによって、全てのご先祖さま、霊界に潤いをもたらすことができるようになりました。
また九玄七祖を超えてご先祖さまを行き着くところまで辿って行けば、全ての人は同じ一族ということになるのではないでしょうか。今争いをしている者も全てが同じ一族、まさに天下一家であり世界一家なのです。そしてその根源的な親元を称して「高祖」と申します。さまが霊的な親神さまであるのに対し、全ての一族の根源、大元となる存在が「高祖」さまなのです。「高祖」さまを中心に互いに供養し合えば、必ず全ての一族、全ての霊を救い尽くすことができるはずです。