天道がよくわかる本
16 四生因縁と団結力
異なる性質をまとめる
四生因縁とは、すべての魂が四つの特質に分けられ、互いに他を認め合いながら修行して行くためのものです。しかし、他を認め合えなければ、己れの持つ特質を主張し合い、すべての争いの元凶となる因縁でもあります。特に動物はその四生の因縁が強く現われ、姿形も四生の特徴が強く出ています。速く走るもの(胎生)、空を飛ぶもの(卵生)、水を泳ぐもの(湿性)、姿を変化させるもの(化生)として弱肉強食の争いを続けているのです。
そして当然人間も四生因縁を有しています。ちょうど人に血液型がA、AB、B、Oと四つあるように、私たちの血の中に刻み込まれた最も古い因縁が四生因縁です。
もし四生因縁が争いではなく、一つの目的のために団結した時、信じられないほどの大きな力を発揮するのです。四生は特質を異にしているため、互いに長けているものが違います。ちょうど石垣の石のようなもので、互いの出ている部分を突き合わせれば衝突し争い、不安定な石垣となり、互いの出ている部分と引っ込んでいる部分を組み合わせれば、堅固な石垣となります。また、四生の一つ一つが角の尖った三角形だとすれば、それを組み合わせて ダイヤモンド(金剛石)のようにこの世で最も硬い石(団結力)となれるのです。
そしてその四生の団結のために最も必要なものが、四生の主たる人の信です。四生はそれぞれ仁義礼智のいずれか一つの徳目を修めています。それを纏めるのが四生の中心である人であり信の徳目なのです。信の徳目、信念、信頼をもって中心に結集すれば如何なる問題も解決し得る団結力となります。