天道がよくわかる本

20 縁と徳と份

道を行じる份とは


 昔からよく「道に出会うためには縁が必要であり、道を得るためには徳が必要であり、道を行じるためには份が必要である」と言われます。
  道に出会う縁
 先ず道に出会う縁ですが、これは因縁によって全てが生じる世界である以上、あらゆる出会いに縁が必要であり、天道との出会いにも当然、縁が必要となります。しかし全ての霊を救い尽くすことを目指す今、あらゆる霊に縁をもたらす必要があります。それがあらゆる門戸の開放であり、また天道に繋がる接点(縁)を増やすことです。それが道具であったり、天命の商品であったり、出会う人すれ違う人、そしてあらゆる霊までも救おうとする光の伝道なのです。

  道を得る徳
 道を得る徳も縁と同様です。道に出会い、そして道を得ようとご先祖一族は、その代表となる依り代(子孫)をこの世に送り出し道を得させようと必死に道との縁を作り、祖徳を結集しています。すでに道に出会い、道を得られている皆さんはそれだけの徳があればこそ、ご先祖の後押しがあればこそ今道を行じておられるのです。しかし徳がなければと言っておられる時代は終わりました。天道の目的は全てを救い尽くすことです。すなわち最下層の霊や石ころ土塊に至るご先祖まで全てを救い尽くそうとする今、道を得るのに必要な徳は皆の持ち寄った徳です。そしてそれぞれの霊の働き場を作ることによってあらゆる霊が自ら積徳して救われていく時代となったのです。

  道を行じられる
 最後に份ですが、これは御聖訓に份を決める三つの要素として「霊格」「経験」「情熱」として説かれていますので、要約して紹介したいと思います。
 一つが「霊格」です。狭い意味ではこれを份と言いますが、霊がこの世に降されてからの六万年間の功徳がその器を形作っています。ただしそれは不滅のものではありません。
 例えば、先祖が残した実り多く豊かな畑を持っていたとしても、怠けていれば何時かはその畑は荒れ、財産は消えてしまいます。いつまでも先祖の仕送りである祖徳は続きません。逆に徳が少なくとも不断の精進努力を続けていけば、いつしか巨大な財産(徳份)を築き、先祖に仕送りすることができるのです。
 次に「経験」です。天道を長く行じればそれだけ霊質は向上していきます。自らが体験した奇蹟に勝るものはありません。しかし、単に年期のみが道を行じ続けられる人を作るのではありません。初心の人が新たな風を呼びこみ道を活性化させることも必要です。
 最後に「情熱」です。信念、信の強さと表現してもよいでしょう。理論を知っていても実践がなければ道を行じているとは言えず、何の功徳にもなりません。霊格も経験も情熱さえあれば自らのものとすることができます。神佛は私たちの清らかな情熱を最も求められています。
 道を行じ続けられるかどうか。そしてご先祖さまを、そして全ての霊を救い尽くすことができるかは、全て自分自身にかかっています。自分自身の份を決するのは最終的には自分自身であるのです。


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