天道がよくわかる本
26 霊と魂について その②
修行と徳積み
「霊光」
魂が成長する時、または低下する時に発する光です。すなわち成長する霊魂の光は強く、低下する霊魂の光は弱いものとなります。これは原子が一級上の値の原子、例えば水素からヘリウムになる時にα線、γ線を出し、低下する時にβ線やX線を出すようなものです。
「霊波」
魂の力を表わします。例えば一つの原子の中には(核)や中性子、陽子、電子以外にそれを保つ力、クオーク・レプトン・ニュートリノ等が存在しますが、それ等は電子の中の引き合う引力的なもの、電磁波的なものなどですが、霊波はその力です。
「霊気」
これは単純に原子でいう電子と同じ存在です。しかし霊気を一つの粒子とたとえても、その一つの粒子にも力の高低があります。
以上が魂の構造ですが、原子ではない霊の性質は次のように分類されます。
「霊性」
霊核の持つ情報によるもの。例えば同じ位の神であっても、やさしい気性の神もあれば、厳しい気性の神もあります。それ等は霊核により定まります。
「霊格」
これは徳の高低を表わします。霊核を取り巻く三つの要素、霊光、霊波、霊気が高ければ、霊格が高いと言えます。
「霊位」
霊性、霊格が整い、一つの眷族の中で地位を与えられた霊の持つもの。すなわち霊格のみでは、霊の地位は与えられません。霊とはいえ、一つの和合集団ですので、気天界で一つの眷族に所属し、霊位を得て部下を持つかによります。どれだけの部下(眷族)の上に位置するかによってその霊位は定まります。これもまた人間と同じで、一匹狼と集団の力の違いです。
「霊験」
霊験の意味はご利益を顕わす力とされていますが、霊験とは霊の持つ技能と考えられます。例えば病気を治す霊は医者の如き技能を持つ霊であり、その他のご利益も同じです。ただし人間社会のように免許制ではありません。その技能は、人間の時、また気天にての修業によって得ます。すなわち霊速のある霊、霊魂を核中心に凝縮する能力がある霊が霊験を顕わす力も強いのです。
徳を積むということは、三つの霊要素(霊光、霊波、霊気)を得ることであり、修業することは、霊速を得ることです。そして修業と徳積みの二つがなければ、気天神として人間社会には働き掛けられません。それはその気天神を六道の一部、または守護霊とする人間にも大きく影響し、その人間の霊数をも左右します。それは霊能として人間にその力が顕われてくることもあります。それが霊夢、霊言、霊聴、霊査、霊視といったものです。
しかしどんな能力、才能があったとしても、大切なことは人も霊も修業(己れの因縁清算、業を修めること)と徳積(善業による霊の成長、向上)がなければ道を歩む本来の意味がないということです。