天道がよくわかる本

33 万教帰一・普渡収円

天道の根本理念


 天道の根本理念は万教帰一・普渡収円であることは皆さんよくご存知だと思います。今回はこの万教帰一・普渡収円について書かせて頂きます。
「万教帰一」
 文字の通り読み下すならば、「万の教えを一に帰す」となります。まず万の教えとは全ての宗教であり、更にはあらゆる思想、科学、道徳をも含むものです。そして一とは唯一絶対なる真理です。また真理とは言いかえれば、さまであるとも言えます。この一へと帰る道が「天道」です。
 しかし、万教帰一とは単に教えが一つになることではありません。例えば、今の宗教がなくなって天道がそれに代わり、天道が唯一の宗教になるというような単純なものではありません。宗教ばかりでなく、政治も経済も全て一つの真理をその根源とします。元々全ては一なるさまより始まっているのですから、突き詰めれば、教え、政治、経済、科学等、全ては真理が根源にあります。そしてそれらが一に帰るとは、全てが真理を目指し一つになることを意味します。
 また、宗教にはその背景に宗族と呼ばれる大きな根源的な霊団、因縁があり、それが思想や国家、人種にまで影響を及ぼしています。すなわち教えが一に帰るということは、それらの因縁も全て解消され、霊団の壁もなくなるということであり、大同世界、白陽地上天国が構築されることを意味します。


「普渡収円」
 これも、文字の通り読み下すなら、「普く渡して円に収む」となります。「普く」とは全てという意味であり、理天よりこの三界に降された全ての霊を言います。そして「渡」は、文字通り「渡す」という意味であり彼岸(彼方の岸)である理天へと渡し帰す、救い尽くすという意味になります。修行のために理天より三界へ降ろされたにも関わらず、性を迷わせて理天に帰ろうとしない児等(万霊)を見てさまは大変悲しまれています。たとえ一霊が帰らなかったとしてもさまの悲しみは止みません。全ての霊が理天へと救い帰された時、全ては円に収まり、さまの心は穏やかとなります。ですから私たちは「全てを救い尽くすこと」を志として日夜救霊に努めているのです。粉々に砕け散ってしまい、石ころ砂粒になってしまった霊でさえも私たちは救わければなりません。そうでなければ普渡収円とは言えないのです。


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