天道がよくわかる本

34 弥勒さまと弥勒の世

末法の世を救う救世主

 弥勒さまは未来の仏さま、末法の世を救う仏さまとして人々の信仰の対象となってきました。しかし今が弥勒さまの下生される世の中であるのです。
 弥勒さまは天盤統掌のご神仏として、観音古仏さま、天然古仏さまと共に白陽収円の三仏の中心に鎮座されています。
 弥勒さまは、弥勒金鶏、弥勒金剛、金剛路祖、布袋さま、マイトレーヤ等さまざまなお名前で呼ばれています。金鶏三唱と言われるように、弥勒さまは弥勒の世が顕現する前に三度この世に下生され、人々に警告を発すると言われています。
 一度目はマイトレーヤ(慈氏)としてインドの大波羅門の家にお生まれになり、仏弟子として出家修行されました。そして釈尊より将来、仏として下生することを予言されたのです。そして入定の後、六欲天の最上界の兜率天にて諸天衆を教え導かれました。この時のお姿が皆さんのよく知る京都の広隆寺に安置されるほっそりとした弥勒さまのお姿です。
 二度目は西暦八四〇年頃、中国にお生まれになり契此という御名前でした。この時のお姿が大きなお腹の弥勒さまです。いつも数珠と布袋(乾坤袋)を持っておられたので布袋和尚と言われ、柔和円満の相とさまざまな予言をされたことから、人々に大変親しまれていました。
 そして三度目の下生が西暦一八五三年、中国の山東省にお生まれになりました。この時のお姿が東土十七代祖、白陽初代祖である路中一祖さまです。
 弥勒さまが釈迦入滅後、五六億七千万年後の末法の世に顕現され世を救われると言われていますが、これは五×六=三千年であり、正法千年、像法千年、末法千年ですから、釈迦入滅から二千年を過ぎた今が末法の世です。また、五六億七千万年の五と六と七を足すと十八になり、十八代祖天祖然古仏の世に弥勒が下生するという暗示だと言われています。
 また、多くの宗教において弥勒の世の訪れを唱えております。特に大本教やそこから派生したいくつかの宗教においては、弥勒の世の顕現をその教えの中心においています。
 しかし、本当の弥勒の世の顕現は、泉珠様をそして玉皇山弥勒寺を中心とした救世の一大聖業が為され行くことであり、そこに集う者たちが救世主として、素晴らしい世の中に変えて行くことを言います。


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