天道がよくわかる本
37 五芒星は五行の繋がり
外に跳ね除ける力の象徴
五芒星はよく魔術や陰陽道に用いられることで知られていますが、五行を象徴しているとか、また、人の頭と四肢を表していると言われます。
六芒星が内に閉じ込める籠の目ならば、五芒星は外からのものを跳ね除ける殻であり力の象徴とも言えます。故に魔除けや魔術に用いられるのです。
なぜこの五芒星にそのような力があるのかと言えば、それはこの五芒星が五行の繋がりを表わしているからです。五行とは木火土金水を言います。この五行は互いに生じ合い(相生)、剋し合い(相剋)この世を構成しています。全てのものはこの五つの性質と陰陽に分けられ、そしてこの陰陽五行の繋がり、組み合わせや関係で成り立っているのです。
占いに詳しい方であればすぐに理解できると思いますが、例えば占いもそれを利用して行なわれます。霊感や直感による占いを除く全ての体系的な占い、四柱推命や占星術、姓名判断、干支占いなどは生年月日や名前等の持つ陰陽五行の関係を見て占われます。ちょうど陰陽五行のそれぞれがDNAの配列(遺伝子情報)の如く、その人の性質や宿命をプログラムしており、その配列を読み取ることで占うことができるのです。
五行が人の宿命、運命を大きく握っていることはこれで分かると思いますが、同様に人の運命、人間関係を支配する四生因縁はこの五行の性質から分かれたものです。つまり胎生(四つ足動物)は木であり仁の徳目を修め、
卵生(鳥)は火であり礼の徳目を修め、湿生(魚)は水であり智の徳目を修め、化生(虫)は金であり義の徳目を修め、そして人は土であり信の徳目を修め他の四生を統率します。
五芒星が人の形であるように、頭が人であり、四肢が四生としてその下に統率されます。また、五芒星は一筆で書ける図形であるように、人と四生(五族)すなわち五行が一体となった時に大きな力を発揮できるのです。また、人の体も陰陽五行のバランスで成り立っています。そしてこれが崩れた状態が病気であり、東洋医学や漢方薬はこの陰陽五行を正常に戻すことで病気を治します。五臓や五感、さらに精霊とも深く関係しています。五行はそれだけ私たちに密接なものであり、それを表しているのが五芒星なのです。