天道がよくわかる本

38 五行の浄化力

心を清浄に保ち、魔より守る


 木火土金水の五行には様々な働きがあることは良く知られています。この世の全ての物は陰陽と五行によって作り出されています。また、精霊の働きも五行に分かれ、私たちの心を清浄に保たせ、魔から守ってくれています。
 この五行にはそれぞれに浄化する力を有しています。
「木」
 「木」は空気を清浄にしてくれます。二酸化炭素を取り込み、酸素やオゾンを発生させるばかりか、森林などからフィトンチットと呼ばれる芳香性のある抗菌物質が出されています。森林浴など、森の中に居ると清々しい気持ちになるのはそのためだと言われています。木の温もりは優しく私たちを包んでくれます。

「火」
 「火」は全てを焼き尽くし浄化してくれます。護摩壇の炎が私たちの悪因縁を焼き尽くすように、汚れたもの全てを焼き尽くし新たな創造の糧を築いてくれます。地獄の業火も私たちの穢れた心を焼いて清浄な心に変えるためのものです。

「土」
 「土」は全てを土に返し、新たな創造の芽を出させます。亡き骸を土に埋葬し死者を弔うのも、大地に返し新たな復活を願うためです。
 また、土は金を生じさせます。土中で長い年月をかけてさまざま金属や宝石の原石を作り出します。
「金」
 「金」は人の心を浄化します。金や貴金属は装飾品として古くから用いられていますが、なぜ人は宝石を身に付けたがるのでしょうか。それは金(貴金属)には気を浄化する働きがあるからです。特に女性にその傾向が強いのは、男性に比べ女性は気に左右されやすいからです。ユタやイタコ等が女性であるように、胎児という他の人格を体内に宿す女性は、それだけ他の気を受け入れ易いと言われています。 また、一口に金(貴金属)と言ってもさまざまな種類がありますが、それぞれ気に及ぼす働きが違うと言われています。薬師七玉(薬師如来さまが示された七種類の宝石)でも分かるように、七玉それぞれに働きが異なります。特にラピスや水晶などは邪気を払ったり、清浄な気を取り込む力が強く、古代から副葬品や棺に使われてきたことからも分かると思います。

「水」
 「水」は全てを洗い清め浄化します。昔から「水に流す」というように、水は汚れや都合の悪いこと等、全てを洗い流し清らかにします。また、身体の大半が水分であるように、水は空気同様に私たちになくてはならないものです。清浄な水を摂取すれば身体も清浄に保たれます。「八大龍王水」等、天道において水を重要視するのは、良い水には大きな浄化力があり肉体を健康に保つ力があるからです。
 このようにさまは森羅万象全ての中に私たちの霊を清浄に導くものを用意して下さっています。さまの御心を知り、美しい心を保てるように心掛けて行きたいものです。


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