天道がよくわかる本

45 天道と宗教

天道には救霊できる天命がある


 「天道は宗教ではありません」と天道を紹介するときによく言います。実際にその通りなのですが、天道を初めて知る人にとっては、どこがどう違うの?と思うことでしょう。そこで思いつく限り天道と宗教の違いについて書いてみました。
① 天道は道であり宗教は教えです。
 例えば天道は実際の道であり、宗教は道路地図のようなものです。地図をいくら見てその経路を頭に入れても決して目的地には着きません。しかし天道は実際の道ですから歩きさえすれば必ず目的地に到着します。
 同様のたとえですが、人に飲み物の味を教えるのにいくら巧妙に表現したとしても伝えられる内容には限界があります。しかし相手に実際にその飲み物を飲んでもらえばその味は容易に分かってもらえます。天道と宗教とはこのような関係です。しかし、たとえ道を得て天道の中にあったとしても、その道を歩いてみなければ、また自ら味わってみなければその素晴らしさは分かりません。むしろ易しく説いてある宗教の教えの方が素晴らしく感じられるかもしれません。

②天道には救霊できる天命がある。
 救霊においてもある段階までは人の修行や供養によってなされますが、救霊の最終的段階である輪廻よりの解脱は人間業ではできません。そこには神の絶対他力が必要であり、また法が必要となります。すなわち救霊の天命が絶対必要となるのです。その天命があるのは天道だけです。

③宗教には沢山の経路があり、天道は唯一の道である。
 山にたとえれば宗教は頂上を目指す登山道であり、天道は目指すべき山頂です。この山頂へ向う道は一本ではありません。山の裾野が広ければ広いほど山頂を目指す経路は多く、つまり多くの宗教が存在します。

④天道は根本であり宗教は枝葉である。
 木にたとえれば天道は根幹であり、宗教は枝葉です。多くの宗教は大なり小なり真理に基いて教えが説かれていますが、その基本となる真理こそが天道です。そして仏教、キリスト教、イスラム教、道教、儒教の五大宗教は太い枝にあたります。もし真理を無視した勝手な教えがなされたとすれば、それは宗教とも呼べない根無し草でしょう。

⑤天道は理天神の指導の許になされている。
 多くの宗教を興したり、掌握しているのは主に気天神、動物神などの輪廻の世界の神です。これらの神は現世利益などを与えるのと引き換えに、人の福禄寿を奪って自らの気天での在天期間を延ばしています。また、真理を説く宗教においても特定の気天神を祀るものであったりします。そのため宗教には似通った因縁の者や同じ気質の者が集い易くなります。しかし天道は理天神の管理下で為されており、そしてそこに集う者はあらゆる因縁、気質のものであり、さまざまな霊団の代表者として天道に集い、そこで因縁解消がなされます。あらゆる因縁を修め、全ての霊団を収束させるのが天道だからです。
 以上のように天道と宗教の違いを記しましたが、天道はそれを行じる行じない、信じる信じないに関わらず、全ての人や霊を養い育む道です。まさにお天道様なのです。


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