天道がよくわかる本

52 四生因縁解消の鍵

中心を明らかにすること


 四生因縁は全ての争いの元であり、食うか食われるかという弱肉強食の世界を作り出している因縁です。しかし逆に四生がそれぞれの特質を生かして団結すれば大きな力を発揮できるのです。人間も全てこの四生因縁に支配されています。したがって四生供養をすれば人間関係の改善や良縁、ひいては世界平和の成就へと繋がるのです。
 この四生因縁を表すマークとして「十字」があります。二本の線が交わることで四つの空間に仕切られますが、そのそれぞれが四生のそれぞれに当たります。「キリスト教の十字架」も「薩摩の島津の紋章である丸に十字」もすべて四生因縁を修めることを暗示したマークです。四生は互いに己れの特質を一番と考え、他を否定して壁を作ろうとします。強いものは弱いものを食し、弱いものは食されることによって因縁を結び救われようとします。しかし因縁はさらに大きな因縁となり争い続ける結果となるのです。しかし様は争うことではなく、協力し合うことを学ばせるために四つの違った特質を児等に与えました。
 それではこの四生因縁を解消する鍵はなんでしょうか。それは十字のマークにも暗示されています。十字を見ると一点だけ四生の全てが接する場所があります。それは十字の線の交わる一点です。この一点が四生因縁解消の鍵となります。そうです、中心を明らかにすること、これが大切なのです。四生をまとめる主となるものが必要なのです。四生、すなわち胎生、卵生、湿生、化生で言うならば、その中心となる人の存在が大切となるのです。五常で言うならば仁(胎生)、義(化生)、礼(卵生)、智(湿性)に対して信(人)となります。
 例えば組織においてもトップの指導者がいてはじめてまとまり、共通の目的、目標があってはじめてその力を同じ方向に向けることができます。同様に動物の群れも、群れのリーダーであるボスがいて始めてまとまり、家畜においても飼主がいて動物は従順となるように、四生因縁をまとめるためには必ず中心となるものが必要です。
 全宇宙の中心は様です。そしてそれは同時に人の世界においては泉珠さまという指導者となります。また共通の目的、目標は全てを救い尽くすことです。
 最も根源的であり最も解消の難しい四生因縁解消のために互いに協力し合いましょう。

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