天道がよくわかる本

54 奉仕・感謝の心

奉仕は感謝の心の表れ

 奉仕とは何でしょうか。辞書を引いてみると、「国家・社会・目上の者などに利害を考えずに尽くすこと」とあるますが、奉仕の真髄とは「利害を考えず」というところにあるようです。
 それでは天道を行じるということはどうでしょうか。大道は天より降された道であり、それを歩む全ての人は、天より与えられた職を担っているのであって、自分の私利私欲を満たすために行っているのではないはずです。むしろ自分を犠牲にしてもご先祖さまを、そして全ての霊を救いたいと願って行じられるものです。
 財施、法施、無畏施、そして供養施と、天道の行道とは全て施すことが基本となります。行道は与えて求めないものであり、まさに奉仕の心、捨身奉行の志が必要なのです。

奉仕は道に対する真心、信念を培う
 奉仕の心とはどのような心を言うのでしょうか。奉仕の心とは感謝の表われです。この道に出会うまでに私たちの霊は何度も転生し、まさに四難を越えて、今まさに天道を行じることができるのです。そのことへの感謝の心、奉仕の精神のあり方が日々の行いに全て表わされるものです。感謝の心が足りなければ、自ずと道に対する真心、信念も低下してしまいます。天道を行じるのは義務や強制ではなく、施し続け、与えて求めない心であり、道を歩める感謝の心、それを日々の活動に反映させたものが奉仕の行です。

奉仕の心は究極のプラス思考
 感謝の心を忘れなければ、例えば皆が嫌がる仕事や、嫌な役を任されたとしても、それは転じて大きな充実と喜びに変えることができます。ですから奉仕の心とは究極のプラス思考を養うものです。いかなる逆境をも乗り越えさせて頂けます。なぜなら奉仕をしようという原動力は喜びと感謝であるからです。そして喜びと感謝の行は必ず天へと通じ、状況を良い方向に変えて行くのです。今一度、仕事や作業、掃除などを行う自分自身を振り返ってみて下さい。不満を感じながら行ってはいないでしょうか。

奉仕は心の汚れ
 悪想念や欲心を浄化する
 「感謝の誠」という奉仕の行を以前にご神仏が降されました。その時の御聖訓に掃除によって成仏し、ご神仏となられた冥迦さまのお話が示されましたが、冥迦さまは掃除をすることによって、自分自身の心の汚れ、悪想念や欲心を掃き清めていったのです。

奉仕は魔に打ち克つ
 今まさに天道大発展の時を目前にして、今こそ「感謝の誠」の運動を見直す必要があるのではないでしょうか。多くの財や人材が天道に押し寄せた時、感謝の心を忘れれば、すぐに欲心に負け、魔の虜となってしまいます。魔に打ち克つためにも奉仕、下座行の大切さを今一度見直しましょう。

奉仕は人の和合を生む
 皆で感謝と喜びの心で奉仕作業、共同作業に汗を流せば、きっと仲間意識も深まり、融合できるはずです。
 こんな良いことばかりの奉仕の行を全国でもどんどん広めていってはいかがでしょうか。

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