天道がよくわかる本
59 神々の足跡・神話の世界
神代の霊界の動き
古事記など神話の中に書かれていることは神々の世界の出来事であると同時に現象世界での出来事も深く関わってきます。
これは御聖訓にも示されたことですが、例えば伊勢と四国との関係です。さまは伊邪那岐命と伊邪那美命を遣わされ、象土を治めることを命じられました。伊邪那美は多くの神を生みましたが、最後に火の神を生んだ時に大やけどを負い、死して黄泉の国へと行きました。それを追って伊邪那岐は黄泉の国へと行きました。しかし、変わり果てた姿を伊邪那岐に見られた伊邪那美は怒り狂い、伊邪那岐も黄泉の人と為さんと鬼を放ち、伊邪那岐は一目散に逃げました。そして黄泉比良坂(高野の山)にて桃を投げて鬼を退け、伊勢の地に逃げ帰りました。
これは気天と地獄の話ですが、現象世界においては天神の拠点である伊勢神宮と地獄の門戸である四国との関係になります。また、伊勢と四国には中央構造線と呼ばれる大断層があり、衛星写真などにもはっきりその道筋が映し出されています。現在では薬師堂と退魔堂という天命の拠点で結ばれていますが、もともと四国に天道の縁を繋いだのは薬師堂の方であり、そして退魔堂が地獄浄化の一大拠点となっているように、神話に書かれたことは現実の世界にも明らかに読み取ることができます。
これは信州の地においても同様のことが言えます。古事記には国譲りとして記されていますが、現実には天津神(天孫族)と国津神(出雲族)の争い、先住民族と外来民族の争いよって敗れた国津神が封印されたというのが真相のようです。そして信州の地は国譲りの時に、大国主命の息子である建御名方命が天津神の使者である建御雷命と戦い破れて逃げ着いた地とされ、信州の諏訪大社に祀られています。
また信州の地は地形構造から見るとフォッサマグナと呼ばれる大構造線上にありますが、フォッサマグナは建御名方命が信州に逃げ込んだ時に通った道筋だとも言われています。
そして御聖訓にも信州は日本列島の軸となるべき中核の地であり、日本列島を龍にたとえるならば心臓部分にあたる地とされています。このように信州の地には神代に封印された大きなエネルギー、日本の大地天空、五行の力が眠り、大地の力、宇宙の力をも司る地とされているのです。ご神仏も信州を開けずして天道は進むこと能わずとまで言われています。
またこの信州の地に降された聖地空院は、大国主命の封印される出雲大社の地にある大国堂と共に有気救済の一大拠点であり、この二つの地に眠る莫大なエネルギーを開放し、制御できれば全ては好転して行きます。しかしそのためには多くの根回しと浄化が必要なのです。
このように日本の神話はその解釈やとり方に多少のあやがあるものの、神代の霊界の動きを如実に物語っており、それは現象世界においても様々な現象として表れているのです。今、神代に作られた根源的な因縁をも解消し、全ての力を天命の許に結集する時です。全てと和合し、収円に向かう最終段階が今なのです。